大江太鼓台

 
作品名 大江太鼓台 完成年 令和1年
金糸の種類 純金糸 布団締めについて 跳ね尾 ・阿龍 ・吽龍
飾り幕の名称 上幕 ・日光東照宮 陽明門
・唐門と本殿
・眠り猫と宝塔と御守する蜃
・鳳凰と白澤
高欄幕 ・竜宮門と宮嶋の大鳥居
・竜神に乗る 伊都岐島大明神
・平家の総大将 平知盛
・平家の猛将 平教経
中幕の有無 ― 重の段数 ―
房 ・右と左 昼提灯 ・正面と後ろ
太鼓のメーカー ― 太鼓の大きさ ―

布団締めについて

先代のすばらしく勢いのある胴体の流れを意識してみました。
表情は雄雌の戯れということでしたので、あまりキツくならないように気を付けました。
大江の色らしさを求め、23.7Kの1号色純金糸だけでは中筋太鼓台のように赤みの強い色になるため、18Kの4号色本金糸で交互に糸を縫い上げたりして赤みを抑えております。

阿龍

吽龍

上幕

日光東照宮 陽明門

三代将軍家光公によって造替され現在に至る陽明門は、龍や獅子、またその族獣や陽明学の教えなどが細部に彫刻された美しい門であります。
そのため太鼓台の幕の図柄にも多々使用されてきました。
弊社におきましてもこれまで数多く、江戸時代の徳川幕府への尊敬や明治政府に対する風刺をモチーフとして制作して参りましたが、年々刺繍職人の高齢化などの問題で、陽明門特有の細かなディテールの表現が難しくなっております。

唐門と本殿

四方唐波風造りの唐門も、陽明門以上に細部まで彫刻され、教えの多い美しい門です。
屋根の上に、ヒレの切られた龍や、恙(つつが)と呼ばれる唐獅子に守られています。
胡粉(ごふん)で白く塗られた部分の彫刻の表現をできるだけ再現しております。尚、透塀前の二匹の麒麟は、本殿間仕切りの白澤図と対をなすようにしております。

眠り猫と宝塔と御守する蜃

陽明門と同じく有名な眠り猫の彫刻は、日光東照宮の奥社の参道への入り口の回廊の蟇股にあります。
表裏で猫と雀を配して平和を表現しているのでしょうか。
この図柄も太鼓台には多く見受けられますが、今回は家康様の眠られているであろう宝塔と、それを御守りする蜃を縫い上げました。口から蜃気を出し、ひげが赤色、下半身が逆鱗となっております。

鳳凰と白澤

平和で良政の時に姿を現すとされる鳳凰と、吉兆を呼ぶ瑞獣の白澤です。希望に満ち溢れた安定した未来を第一に願い、正面上幕に配置しました。
一枚一枚作り上げた鳳凰の羽根は、それぞれ異なる刺繍を施し、尾は両面作って立体感を出しています。
くちばしにはべっ甲を用いるなどして、百鳥之王の気高さを表現いたしました。白澤は、日光東照宮拝殿の狩野探幽作の白澤図を参考にし、制作しております。

高欄幕

竜宮門と宮嶋の大鳥居

左側面の龍の続き幕として構成しました。
龍宮門としてはよくある図柄ですが、宮嶋の大鳥居を入れて四枚の幕のテーマを成立させております。

竜神に乗る 伊都岐島大明神

先代の阿形の龍頭をモチーフに、平清盛が信仰した厳島神社の女神様を表現しました。
衣装に青海波を重ね張りする等、新しい試みをしております。

平家の総大将 平知盛

碇綱を体に巻きつけ、碇を海に投げ入れる有名な場面ですが、森羅万象の諸行無常、そして盛者必衰の心得を意識して制作いたしました。
知盛の表情の奥を感じていただければ幸いです。

平家の猛将 平教経

先代の正面、韓の撅童子の場所にくる幕ということで、教経とその脇に抱える武者の鎧に色を使い、周りを金でぼかして中央の人物が引き立つようにしてみました。

房

左と右

昼提灯

正面と後ろ